クレーマーの女性をファンに変えた会社
あなたが靴の通販会社の電話サポートをしていたとして、
深夜にある女性からこんな耳クレームがきたら、
どう対応しますか?
「あの、私今◯◯というホテルにいるんですけど、
頼もうと思ってたピザのルームサービスが
仕事から帰ってきたらもう終わっていて。
私そのピザを朝からすっごい楽しみにしていたの。
でも、もう時間が過ぎてるからダメだっていうのよ?
ちょっとひどすぎない?ねぇ!あなたどう思う!?」
こんな電話がきたら、ほとんどの担当者は
軽く、その女性をあしらってしまうでしょう。
「すみません、うちは靴の通販会社ですので、
どうにもできません。申し訳ありません」
などと言って、手短に電話を終わらそうとするはずです。
それが、普通の企業の対応です。
しかし、実際にこのような電話を受けた
靴のネット通販会社ザッポスは違いました。
なんとその場で、女性が宿泊しているホテルを確認し、
そのホテルの最寄りのピザ屋さんのうち、
まだ営業しているお店をリストアップして
丁寧に教えてくれたのです。
ちょっと嘘みたいな展開ですよね(笑)
普通の企業は、「商品を売る」ことを目的としますから、
お金にならないことは「時間の無駄」と思う場合が多いです。
お金になるかならないか、が「判断基準」だからです。
でもザッポスは違いました。
ザッポスのコールセンターでは、
「あくまでひとりの人間として、顧客と向き合い、
友達を思いやるようにその人の手助けをすること」
という明確な「判断基準」を設けています。
会社よりも顧客を優先できなければ
こんな対応はできないはずです。
だからこそザッポスには熱狂的ファンが生まれ、
口コミでお客が増え続け、やがて脅威に感じたAmazonが
買収するまでに成長したのでしょう。
一見、斬新かつ極端な話に思えるかもしれませんが、
ザッポスのCEOトニーシェイは
何も特別なことをしていたわけではありません。
世界的に有名な経営学者、
ピーター・ドラッカーが言い続けてきた質問、
「あなたのビジネスに明確な判断基準はあるか?」。
この質問に愚直に向き合ってきた結果なのです。
ドラッカーは今もなお多くの経営者に
たくさんの有益な問いかけをしてくれます。
もしあなたの会社の経営がうまくいっていないのなら、
いま一度、彼の数々の質問に
耳を傾ける必要があるかもしれません。
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